木曜日, 10月 22, 2009

設計・監理契約に至までの経緯

このカテゴリーは久々です。

先日、ついにマイホームの設計依頼先を決定いたしました。
すでに契約も交わしました。

依頼先は(株)長谷守保建築計画
色々な意味で悩んだのですが、最良の選択だったと思っています。


とは言っても、ここまでの道のりは非常に難しい道のりでした。
とにかく、マイホームのことは何も考えていなかった状況からのスタートでしたので。
今回は、ここまでの経過を簡単に説明したいと思います。


建築士に依頼しようと決めた経緯は、以前説明しましたので改めてふれませんが、
まずはホームページで検索したり、人づてに噂を聞いた建築士や工務店に、時間の許す限り訪問したわけです。

最初は暗中模索。とにかく勉強でした。(今も勉強中ですが)
見学会、説明、質問を繰り返し、徐々に「住宅って何?」が見え始めた頃に、今度はマイホームをどんな風にしたいのか分からなくなってきたのです。
あーでもない、こーでもない、あれがいい、これはいや、と妻と二人で毎日のように話ていました。悩みはすれど、楽しい時間でした。

そして、要望が一通り出そろって、何がいいのか? できるのかどうか? 訳が分からなくなった頃に、
「このままでは、自分たちのイメージもまとまらないのに、建築士に希望に添ったプランを提案してもらうことはできない。依頼するにも指標を作らないと判断の付けようが無い」
と思い、一端イメージと希望を書き出してまとめてみたのです。

こちらが、そのまとめたものです。




一応、全体のイメージと要望の優先順位をつけて明記し、総予算まで隠さず掲示してみました。そのほうが腹を割って話せると思ったからですし、おおよそハウスメーカーだと、あれもこれも追加したので、こんだけプラスになります。って感じで予算オーバーに誘われることもあるかと思いますが、そういった余計な意識や制約を排除する意味もありました。

それに、これはわが家の予算的覚悟でもありました。
「これだけしかないので、これで建てられる家を作りたい」って。

これを作成することで良かったことがもう一つあって、実はこっちの方が重要だったんですが。
それは、自分たちの要望を整理することで、マイホームのイメージが明確化したことでした。

「小さくても住みやすく、向日葵が似合う家族になれる家」
こんな家に住みたいよね。って。
※某ホームメーカーのCMで向日葵家族が踊ってますが、あのちょっとやりすぎ家族とは違いますよ。

いわば、コンセプトメイクしたわけで、
これを持って、改めてプラン提案を依頼しに行ったわけです。



住宅メーカーも、最近は個性をアピールしてますが、それはあくまで商品の仕様上の特徴がほとんどであって、窓口となる営業マンはその仕様の範囲内で提案してくるわけですので、自由設計と言っても8割は決められた状態からのスタートじゃないかと思っています。

建築士の個性は、住宅メーカーのそれとは当然違っていて、本質的なコンセプトやポリシーが建築物となって現れてくるんじゃないかと思います。よくオーダーメイド的な言葉でも言われますが、僕はちょっと違う感じがしていて、いわば、私たちの依頼のもとで芸術作品を作ってもらう感覚に近いと思っています。

考えてみると、一生の内に作品の制作を依頼することなんてそうそうないですよね。
なんだかちょっと気取った感じもしますが、最高の贅沢だということですね。もちろん、人生最高の買い物になるわけですけどね。


さて、その作品を作ってもらう建築士ですが、本当に色々な方がいらっしゃると感じました。
木造建築の得意な方、コンクリート造の得意な方、モダンな住宅、シックな住宅、和風の住宅など、やはり得意分野があるようで、基本的には強烈なポリシーをお持ちです。まぁ、芸術家もそうですよね。そうじゃないとできないでしょうし。


プランの依頼時ですが、やはり打合せの状況も様々で、希望内容を見て「大丈夫です」「なんとかできますよ」と言う方もいらっしゃれば、項目ごとに一つ一つ確認し、それぞれについての説明や提案をしていただいた上で、制作していただいいた方もいらっしゃいました。
中には世辞を言ったり、余分な世間話で親近感を持ってもらおうなどと考えている方もいらっしゃいましたが、僕の中では、その時点で「ここは時間の無駄かな」って思ってしまいましたね。


実はこの時、項目ごとに説明や提案をいただいた情報がかなり貴重で、専門家の助言とアドバイスのおかげで、私たちが抱く世間一般的なイメージと実態のギャップが分かり、住宅に関する概念が修正され、コンセプトがより明確化されるという結果を得ることができたと思います。
今ではそれが重要な知識財産となっていて、これらがあるが故に、わが家のプランはより具体化されてきてるんじゃないかと思っています。


一応、依頼件数を報告しておきます。

訪問企業数/10社(くらい)※工務店、建築事務所
無料で提案してくれた企業/5社
提案プラン数/10案
そのち立体模型有り/3点
※1社はプラン提案が有料(確約後)だったため依頼を断念しました。ここが世辞を言って来た企業です。プランも無いのに契約できるわけないじゃないですかね。

実際、ファーストコンタクトを含めて最低3回は訪問するわけですので、それだけでも大変でした。もっと絞っても良かったと思うのですが、無料ならと、ついついお願いしてしまいました。
まぁ、欲を出したために大変になったのですが、得たものも大きかったと思います。


だいたい、提案依頼をしてから2週間〜1ヶ月くらいでプレゼンになったのですが、条件を統一してお伝えしたにも関わらず、提案形式もプランも本当に様々でした。

提案形式では、手書き、キャド図面、詳細見積付き、概算見積なし、立体模型付き、CGイメージ付きといった感じ。
プランでは、過去の事例を流用したようなお粗末なプラン、要望無視のプラン、言った通りプラン、ポイントのずれたプラン、大幅予算オーバープラン、すべて込み込みプラン、I型プラン、L型プラン、正方形プラン、2階建てプラン、コの字型プランなどなど。


私たちも10案も見比べると、それなりに目も肥えてきて、善し悪しがなんとなく分かるようにはなりましたね。
しかし、やはりというか何というか、打合せに真剣だった方は提案プランもプレゼンもやはりすばらしい内容でした。「さすがプロですね。」とつい口に出てしまいました。これって結構上から目線で嫌なんですが。
プランに、プロとしての取組みとか、人間性とか、思いのようなものが現れていたように思います。

建築士の住宅って、おそらく、その方の知識やノウハウと人間性が積み重なって、ディティールの部分まで徐々に形となって、それが結果的にわが家になるような気がして、その密度の違いで完成度と満足度に差が出るんじゃないかと思ってしまったわけで、それぞれのプランと人柄を私たちなりに分析してみて、信用してお任せしたい、共に作ってもらいたい、この方の作品に住みたい。なんてことを感じた方に、最終的にお願いした結果となりました。

これは、今になってこんな理由を付けをして、自分を納得させようとしているところはあるのですが、実際はプランを見た時におおむね判決は出ていて、尚かつおおよそ妻と私の意見は合致していて、帰りの車の中で「残念ながらこのプラン無いよね〜」とか、「これはここがいいけど、ここはちょっとねぇ〜」とか、「これ来たでしょ!」とか言ってました。

これも今思えば、コンセプトメイクをした上で、たくさんのプランを見せていただいたおかげじゃないかと思っています。なぁ、印象っていうのもあるとは思いますが。

もちろん、私たちも完璧にコンセプトメイクができているわけじゃないので、妻との言い争いもたくさんしましたが、方向性の擦り合わせは終わっているはずなので、後は、細か〜いところの食い違いを詰めて行けばいいと思っています。しかし、これはこれで、細かいが故に互い妥協できなくて厄介なんですよね。すでに何度も妻と衝突してます。
お恥ずかしい話ですが、どんどん欲が出てきて贅沢になっちゃうんですよね。あれもこれもしたい。あれもこれもできるかも。ってね。

まだまだ、悩みは続きそうですが、ひとまず進展してます。
徐々にわが家の全貌を公開して行きますので、お楽しみに。


2 コメント:

okapi- さんのコメント...

お互い建築家が決まりましたね。

先日はお話を聞いて頂いて
だいぶ参考になりました

これからも定例会お願いします。

tomatonia さんのコメント...

こちらこそ、いつもお世話になりっぱなしで。
少しでも参考にしてもらえれば幸です。

うちは、来月半ば過ぎには、次のプランが出てくる予定ですので、頃合いをみて定例会やりましょう。

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