土曜日, 9月 26, 2009

一般的に使われる「環境」という言葉について

昔から違和感をもっている「環境」という言葉の使い方について、個人的な見解を述べさせてもらおうと思う。

小さい頃、よく両親が自然の多い場所に連れて行ってくれたせいか、わりと昔から自然には興味があり、生き物、自然ってすごいとなんとなく感じていた。
地球上の生命は、元は単なるアミノ酸で、生活環境に合わせて進化してきたと言われている。
徐々に形態を変え、他の生物を取り込み、組織を形成し、次第に動き、考え、発し、交配しながら、人間のような生物を創り出した。40億年もかけてゆっくりと。

これってすごい。ほんとにすごい。実際、すごすぎて訳分かんないが、地球は一つの生命体であり、人類もその恩恵の上に生息している生命体だというのが、僕の持論である。

で、「環境」という言葉だが、その本来の意味は非常に自己中心的だと思っている。
それは、住環境、生活環境、設定環境といったように使われる事からも分かるように、「ある物(人)の回りを取巻く外的状況」という意味合いがあり、含みとして「その中心となる物が影響を与えられない、もしくは与えない範囲は除外する」というのがあるからである。

上記の単語のように、本来の意味で「環境」という言葉を使うことは全く問題無い。
しかし、今言われている「エコロジー」などと同様のフィールドで使ってしまうと、僕には、「結局、人間や国や企業の都合の良い環境作りしかしないんだな」と思ってしまうし、「環境」という言葉でなんでも言いくるめてしまっていて、本質が伝わっているのか疑問を持ってしまう。

確かに、生活環境の改善が一番大切であり、それが地球上の環境破壊に繋がっているのだが、今のイメージは、「環境」=「自然にやさしい」=「何かよさげなこと」と感じられ、非常にチープになっているように思う。

根底にある目的は、「地球上の環境を人類が破壊しているので、人類の生活や生存の仕方を見直して、地球に適応させることで人類を存続させよう」という内容だと思うのだが、これを露骨に言うとドン引きなので、おそらく、オブラートに包んでイメージアップを図っているんじゃないだろうか。

現在、「環境」「エコ」という言葉に、私たちが持っているイメージは、
「地球上のすべての生物が楽しく生活できる環境を作るために、個人的な贅沢やわがままを少し抑えることで可能なら努力しよう」といったことだと思うが、本来の目的と比較すると、なんだか一般市民を小馬鹿にしてるように感じてしまう。

それとも、上層部は理解しているので、一般市民の意識改革から始めようという狙いなのだろうか。う〜ん。それにしては、映画などのマスメディアでこれだけ話題となっているのに、隣家の火事状態で危機感が浸透しているとは思えない。

それもこれも「環境」という言葉を使っていることからも分かるように、人類中心の改善論から抜けきれていないせいで、一般市民との認知の格差が生まれているせいじゃないだろうか。

実は、国連のUNEP(国連環境計画機関)でも「environment」という単語を使っている。活動自体は、僕たちが抱く環境へのクリーンなイメージに合致しているのし、事例だけ観ると国内よりは意識は高いようだが、実態はどうなのだろうか?


環境問題が取りざたされてまだ日も浅く、ようやく認知されてきた近年。今一度、本来の目的をはっきりさせて、投げかける必要があるんじゃないだろうか。

本来の目的で言うなら、露骨だが、庵野さんの言う「人類補完計画」ないし「人類存続計画」「地球存続計画」が当てはまるのかもしれない。

とにかく、紛らわしい「環境」という言葉の使用をやめ(個人的に間際らしい)、もっと本来の目的を意味し緊迫感のある世界共通キーワードを掲げてもらいたい。
※間違っても「地球保護」だとか「Save the earth」なんておこがましいことはやめて、人類は、地球という生命体の中で生存するバクテリアの一種であるという立場で考えて欲しい。

46億年もかけて築き上げられた地球環境。20万年足らずの人類は、そろそろ古い価値観を破壊して進化する時期なのかもしれない。

今。目の前に、その現実と価値観の崩壊を突きつけられると、おそらく僕も怖くなって逃げ出してしまうだろうが、ある程度認知した状態で、未来の息子達のためであれば納得もできよう。素人の僕から見ても、かなり危機的状況であるのは分かる。

・・・よく考えてみれば、たかだか二百年で築いた現代の人間環境である。
50年後の地球で人類が安心して住めるようにするには、なにかしら決断か決別をする必要があるように思う。
通貨制度の廃止。もしかしたら、これくらいの価値観崩壊は覚悟しないといけないかもしれない。



0 コメント:

コメントを投稿

 
Copyright 2009 tomatonia日記. Powered by Blogger Blogger Templates create by Deluxe Templates. WP by Masterplan